英語で、ビジネス文書の冒頭挨拶を「Salutation」と言います。英文メールにおいて最初の顔となる冒頭の書き出し「Salutation」によって、相手からどう思われるかの、第一印象が決まります。特にビジネスシーンで英文メールを書くならば、丁寧にまとめておきたいところです。英文メールの冒頭あいさつはどう書き始めればいいのでしょう。今回は、代表的な「Salutation」をまとめてご紹介したいと思います。
ビジネス英文メールの書き方 | ビジネス文書冒頭の挨拶salutationとは?
「salutation」の意味
研究社新英和中辞典では「salutation」を以下のように定義しています。
可算名詞 (手紙の書き出しの)あいさつの文句 《Dear Mr. Jones など》
Dear Mr. Jonesが冒頭の挨拶「Salutation」に値します。直訳すると、親愛なるジョーンズ様へと表現できます。実は、送る相手や状況によって「Salutation」の使い方が異なるのです。この後に「Salutation」の使い分けを詳しく見ていきます。
「salutation」のビジネス英文メールサンプル
実際に私がジョブオファーを貰った時の英文メールを再現してみました。内容は全て架空ですが、英語の求人情報メールはこんな感じです。肌色に塗りつぶしてある箇所が、冒頭の挨拶「Salutation」となります。
ビジネス英文メールの書き方 | salutationの使い分け
ビジネスシーンで使われる「Salutation」は、Dear + Mr./Ms. + 名字 + , の組み合わせが一般的です。しかし、相手の性別が分からなかったり、親しみを込めたメールを作成したいなど、相手との関係性や状況によって少しずつ組み合わせも変えて表現することもできます。それらの例を以下に記載しました。
Dear Mr./Ms. [名字],
ビジネス文書を送る相手の名前や性別がはっきりとわかっている場合は、名前の前に敬称としてMr.やMs.をつけます。送る相手が男性の場合にMr.を、女性の場合にMs.を使います。
*以前は、女性は既婚か否かで敬称が使い分けられていました。Missは未婚の女性、Mrs.は既婚の女性に対する敬称です。最近はあまり見かけません。
例:
Dear Ms. Smith,
Dear Mr. Jones,
Dear [ファーストネーム 名字],
相手の性別が不明な時に、Mr.やMs.を付けずにDearとフルネームを使います。情報を探しても名前からも判断できない場合に使用します。
例:
Dear Arnold Timmons,
Dear Yoko Fukuzaki,
Dear [ファーストネーム],
面識のある人に対して敬意を払いつつ親しみを込めて呼びたいときに使う、ややフォーマルな表現です。
例:
Dear Akira,
Dear Takeshi,
Dear 敬称 [名字],
職業ごとに敬称がつく場合もあります。Dr.は医者や博士号の資格を持っている人に、Professorは大学教授に、Judgeは裁判官に対して使用されます。
例:
Dear Dr. Tanaka,
Dear Judge Hayashida,
Dear [部署名/役職名],
名前の代わりに役職名や部署名を表記することもできますし、対象者をまとめて記載したい場合に有効です。
例:
Dear Customer Service Team,(カスタマーサービスチームへ)
Dear Hiring Manager,(採用責任者へ)
Dear Hiring Team,(採用チームへ)
Dear Human Resources Manager,(人事マネージャーへ)
Dear HR Manager,(人事マネージャーへ)
Dear all,(関係各位)
Dear our Valued Customer,(大切なお客様へ)
Dear Mr. and Ms. [名字],
結婚し名字を統一しているカップルに使います。
例:
Dear Mr. and Mrs. Kusano,
Dear Mr./Ms. [名字], Mr./Ms. [名字], and Mr./Ms. [名字],
相手が複数人いる場合はカンマで繋げて Mr./Ms.と名前を列挙します。
例:
Dear Ms. Cicana, Dr. Foyle, and Ms. Danes,
'To whom it may concern' / ‘Dear Sir or Madam’
名前や役職、担当部署などが不明な場合使える便利な表現です。日本語の「ご担当者様へ」に近い表現となります。
'Greetings' / ‘Good Morning’ / ‘Good Afternoon’/ ‘Good Evening’
Dearよりもくだけた表現になります。フォーマルな場面ではないときに、特にビジネスメールで、親しい間柄や長い付き合いのある取引先など対してに使われます。
‘Hello’ / ‘Hi There’
'Greetings' / ‘Good Morning’ やDearよりもくだけた表現になります。職場では同僚や直属の上司とのやり取り、学校では先生が生徒に送る際に使用しているイメージです。
例:
Hi,
Hello,
Hi Mary,
Hello team,