アメリカで郵便事業を行っているのは、アメリカ合衆国郵便公社です。英語にすると、United States Postal Service、略してUSPSと言います。日本で言うと、日本郵便のような機関と考えていいでしょう。しかし、その郵便システムにはいくつかの点で違いがあります。
今回は、USPSの郵便システム、特に「アメリカの郵便ポストの仕組み」や「アメリカでの手紙やはがきの出し方」に焦点を当ててご説明します。
アメリカの郵便ポストの仕組み・色
日本では、郵便物を投函するための箱を「郵便ポスト」、配達された郵便物を受け取る箱を「郵便受け」と言います。アメリカでは、どちらも総称して、mailboxと言います。しかし、アメリカのmailboxの役割は、日本の「郵便ポスト」や「郵便受け」とは若干異なります。アメリカの一軒家の自宅に設置されたmailboxでは、郵便物を投函することも受け取ることができるのです。詳しい内容は、後ほどの「アメリカでの手紙やハガキの出し方」に記載しています。
また、ポストの色も違います。日本の「郵便ポスト」の色は赤ですが、アメリカの「郵便ポスト」は、青色です。ポストの色は国ごとに様々で、赤色のポストが世界の主流のようです。例を挙げると、イギリス、イタリア、ポルトガル、ポーランド等のヨーロッパ諸国をはじめとして、アジアでは日本を含むインド、インドネシア、タイ、韓国、台湾、そしてほかにもオーストラリア、インド、南アフリカ共和国などが赤色のポストを採用しています。アメリカ以外にロシアなどは青色のポストです。その他にも、黄色、濃い緑色、オレンジ色などのポストも世界にはあります。中華人民共和国のポストの色は、深緑色です。
*ちなみに、イギリスでは、「郵便ポスト」をpostboxと呼び、「郵便受け」のことをletterboxと表現します。
アメリカでの手紙やハガキの出し方
①封筒やハガキを選ぶ
送りたい封筒やハガキの形やサイズ、重さによって、郵便料金が異なります。アメリカでは、自動的に郵便物を振り分けてくれる機械があり、この機械に通る程の標準の形やサイズの封筒やハガキであれば、追加コストなしで郵送してくれます。
基準となるアメリカ国内向け郵便物の形やサイズ、重さを表にしました。2021年11月時点での記載となるため、詳細はこちらで最新情報をご確認ください。
一方で、アメリカ国外向けの郵便物の形やサイズ、重さの基準は以下になります。2021年11月時点での情報となるため、最新版はこちらを必ずチェックして下さい。
②切手を選ぶ(郵便料金の確認)
では、その切手の種類や料金はどのようなバリエーションがあるのでしょう。普通郵便(First-Class Stamps)の切手の料金は、USPSでこのように定められています。
普通郵便の手紙
- 基準内のサイズで長方形の封筒であれば、$0.58~
- 基準外の封筒であれば、$0.88~
普通郵便のハガキ
- 基準内のサイズで長方形の封筒であれば、$0.40~
国外向け普通郵便
- 基準内のサイズで長方形の封筒であれば、$1.30~
③住所を記載する
定形郵便の手紙には、以下のように送り先住所(address)と差出人住所(return address)、切手(stamp)を記載又は貼り付けます。
送り先住所(address)は、中央付近に記載し、差出人住所(return address)は、左上に送り先住所より小さめに書きます。切手(stamp)は、右上に貼ります。
④郵便物を出す(郵便ポストの場所)
アメリカで手紙やハガキを出す方法は主に、3つあります。
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自宅の郵便受けに郵便物を入れておく
基本的に、アメリカで郵便受け(mailbox)が設置されているのは、一軒家が多いです。
郵便受けの赤色のオブジェクトを上げておくと、配達員が郵便物を回収してくれます。
回収後は、配達員が赤色のオブジェクトを下げる又は、元の位置に戻してくれます。
アパートや分譲マンションの住人であれば、出す郵便物専用のポストや、出す郵便物と受け取る郵便物が一緒になっているポストに郵便物を投函できます。その後、配達員スタッフが対応してくれます。ちなみに、出す郵便物のことを「Outgoing Mail」、受け取る郵便物を「incoming mail」と言います。
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青色の郵便ポストに郵便物を投函する
アメリカでは、ショッピングセンターやビジネス街などの人が多く集まる場所に、青色の郵便ポストがあります。USPSは、郵便ポストのことを別称blue collection boxと呼んでいるようで、青色の回収ボックスと日本語に訳せるのでしょう。
普通郵便用のポストとはまた別に、速達郵便用の郵便ポストがあります。「Express Mail」と書かれています。
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USPSの受け取り窓口に郵便物を持っていく
アメリカでは、USPSの郵便局や郵便ポスト以外にも、宅配便サービスを利用できる場所やロッカーがあります。日本で言うコンビニやpudoステーションのような場所が、Self-Service Kiosksやgopostです。場所によりサービス内容が異なりますが、その他にも、薬局やスーパーマーケット、家族経営の会社等、契約を結んだ店舗でも郵便のサービスを受けることができるそうです。USPSの受け取り窓口を探したい方はこちらから検索することができます。